ハマベオオハネカクシ

【すみません、この記事はコチラに引っ越ししました】


先日、北海道紋別郡で採集したハマベオオハネカクシの展足があがってきた。その大きなキバ[アゴ]で他の昆虫やハマダンゴムシなどを手当たり次第に襲う獰猛な肉食昆虫で、標本を見ていても、その醸し出す雰囲気は非常に虫好きの心をくすぐる。ひとことで言うとカッコイイ。

実際、採集時にも素手で捕まえようとすると指を囓りまくる。ところが動きは素早く逃げ足も速いので、ピンセットなどまどろっこしいものではやってられない。男は黙って素手で勝負。日本では北海道のみに分布するとされていたが、1985年には本州からも記録されたことが報じられている。

本種に限らず、ハネカクシの乾燥標本は腹部が縮んでしまうことが多いのだが、それを一生懸命に補正しようと努力したのが今回の標本。顔つきを見ると左が♂で右♀と思われ、♀については標本として腹部をよく伸ばすことが出来たので、触角以下ゆがんだ部分は多々あれど、まぁまぁ良シとする。ちなみに、生体時はもっと長く見えることがある。

最大体長は25mmを超え、サイズ的にも色彩など形態的についても、他のハネカクシ類と比較して素晴らしい虫。。。と絶賛。以前、胆振管内で少数採集したが「もっと採集しておけば良かった」と反省していた虫。そして、ゲンゴロウモドキ♂が持つような前脚符節の形質が印象的。

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