フンバエがハエを捕食


フンバエの一種がハエを捕食している写真である。フンバエは、自分が好きで糞に集まるのか、はたまた幼虫の餌として産卵のために糞に集まるのかと思いきや、それは二の線三の線のようだ。

成虫を観察していると、まずは出会いの場所として糞に集まる能力が発達しているように見える。沢山の個体が、かなり見応えのある争奪戦を繰り広げる。

また、狩のごとく行動をとっている個体もある。狙いをすまし、突撃しては旋回、また葉などに止まって狙いをすます。その一連のスピードの速いこと速いこと。そしてその狩の対象は、小型ハエ類のようだった。

ハエが狙われる理由は、捕食の様子を見ていても想像がつく。フンバエは、獲物を強力な前脚で掴むと、次にはそれを引き裂くような行動をとる。なるほど、噛み切るような口器は持っていないので、割って吸汁するのだ。

たとえば、アブやカメムシの仲間なら鋭い口を持っているため甲虫をも補食できる。しかしフンバエは、体の柔らかい昆虫でないと捕食できず、その翅がいかにも“引き裂き易さ”を醸しだしているハエ類が、格好の対象ということになる。良く心得たものである。そして、考えようによってはフンバエの方法が最も豪快な捕食スタイルと言うことができよう。

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